解雇や懲戒は、感情的な納得感だけで進められるものではありません。会社がどのような問題を把握し、どのように注意し、改善の機会を与えたのか。 後から第三者に説明できる形で残っているかが重要になります。
1. 指導履歴は時系列で残っているか
まず確認したいのは、指導や注意の履歴です。「何度も言った」では足りません。いつ、誰が、何について注意し、本人がどう反応し、次に何を求めたのかを時系列で確認できる必要があります。
- 指導日、担当者、同席者
- 問題行動や業務上の支障の具体的内容
- 会社が求めた改善内容と期限
- 本人の説明、反論、弁明
- その後の改善状況
2. 就業規則と周知記録を確認できるか
懲戒や服務規律に関する判断では、就業規則の内容だけでなく、従業員に周知されていたかも重要です。就業規則を作っていても、どこで見られる状態だったのか、いつ説明したのかが残っていないと、説明が弱くなります。
3. 雇用契約書・労働条件通知書と整合しているか
問題になっている行為が、職務内容、勤務場所、勤務時間、服務義務などと関係する場合、雇用契約書や労働条件通知書との整合も確認します。契約書を作っただけでなく、従業員に渡した記録や確認履歴まで残っているかがポイントです。
4. 勤怠・申請・面談記録が一人分として見られるか
遅刻、欠勤、無断欠勤、業務指示違反などが問題になる場合、勤怠申請や承認履歴も重要です。紙、Excel、メール、チャット、個人メモに分かれていると、会社側の説明が断片的になります。
参考情報
厚生労働省「個別労働紛争解決制度」 https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/index.html
本記事は一般的な情報提供です。個別事案の懲戒・解雇判断は、社労士・弁護士などの専門家にご相談ください。